再生可能エネルギー特別措置法

 

東日本大震災に起因する福島第一原発事故。「あたかも」この事故をきっかけに施行されたかに見える法律が、「 再生可能エネルギー特別措置法 」だ(以下、再エネ法と略記)。

 いま「あたかも」と言い添えたが、実はこの再エネ法、原発事故以前から準備が進んでいた。驚くべきことに、東日本大震災の当日、2011年の3月11日の午前に閣議決定されていたのである。

 施行されたのは2012年の7月から。さて、この法律で我々の生活の何が変化するのか?

 話をわかりやすくするために、あえて「デメリット」から語ろう。

 この再エネ法によって、我々が「電力会社に支払う」電気代が、将来「確実に値上がりする」。これがデメリットだ。なぜ値上がりするのか?その原因は再エネ法内部の「固定価格買取制度」にある。この「固定価格買取制度」を日本に先駆け導入したドイツでは、人々の電気料金が、事実値上がりした。その挙句、制度の修正がなされている。

 話は単純。太陽光をはじめとする再生可能エネルギーを生み出すパネルや風車などの設備を普及させるため、設備を導入した者の初期費用を補って余りあるリターンを、返そうというのが固定価格買取制度だ。生み出したエネルギーを、市場価格でなく、国があらかじめ定めた料金で買う、というかたちでそのリターンがなされる。ポイントは、そのリターン分を支払うのは、電力を使用する我々消費者であるという点だ。要するに月々支払う電気料金に、エネルギー買取価格が定率で上乗せされるのだ。

 なんというデメリット。ただし、このデメリットは、いずれ「収束」するだろう。なぜか。設備投資費の回収がピークを過ぎれば、消費者が上乗せで支払う料金も減るのは自明のことだ。設備費が回収されて以降は、自前の太陽光パネルで発電が可能となる。そして社会全体も化石燃料や原子力発電といった長期的な不確定性を持つ電源に頼る割合が下がる。


<< トップページに戻る  ドイツの失敗 >> 

コメントを残す